【Li-fiとは】「光」が無線通信に起こす革命
光の無線通信とは?
近年注目されている技術Li-fi(ライファイ)
唐突ですが読者の皆様、Li-fi(ライファイ)、という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?Wi-fiは恐らくインターネットを使用するほとんどの方が使用したことがあるかと思います。Wi-fiとは電波を使用して無線通信を行う規格のことです。一方近年注目されている新しい技術「Li-fi」は可視光線、つまり光を使用して無線通信を行うという規格なのです。
そもそも通信とはオンとオフの繰り返し
「通信」と聞くとどうしても電波を連想してしまいますが、かなりざっくりとした言い方をすると、そもそも通信とは二進数の0と1、オンとオフの二つ信号を組み合わせてデータのやり取りを行うものです。ですのでライトを目には見えないくらい高速でオンとオフを繰り返し、それを機器が受信することで電波と同じようにデータのやり取りを行うことが可能になるのです。
Li-fiが注目されている理由とは
光の届く範囲で通信を行う
Lifiとは、その名前からも分かる通り、Wi-Fiと同じように無線でインターネット通信を行う規格の名称です。ではWi-FiではなくLi-Fiを使うメリットは何か。それは病院など電波によって影響が出てしまう精密機器を取り扱っている現場で使用できるという点です。また光の届く範囲しか通信が出来ないので、逆に言えばWi-Fiのように建物の外から接続することが出来ません。これは非常にセキュリティの高い無線通信と言えるでしょう。ですので工場や機密文書を取り扱っているような環境での活用にも期待されています。
家庭で使用する日は来るのか
ただしこのLi-Fi、家庭での実用化には程遠く、Wi-Fiの高速化も相まって、こうした限定された場所での使用に留まりそうという意見が多いです。Li-Fiはあくまで理論上Wi-Fiよりも高速な通信を可能にしますが、やはり部屋の中で使用すると考えると光が分散してしまいますので家庭への導入はなかなか難しいというのが現状のようです。とはいえ電波の影響がないこととセキュアな通信が可能という点は非常に大きな魅力なのではないかと思います。
光による通信のメリットデメリット
それではLifiのメリットデメリットをまとめてみましょう!
光による無線通信のメリット
- 電波による干渉がない
- 光が届く範囲にのみ通信が可能
- 条件が揃えば非常に速い通信速度を実現可能
光による無線通信のデメリット
- (太陽の影響で)外で使用できない
- 壁などの障害物を通過できない
- 安定し、且つ高速でオンオフを切り替えられる光源が必要
デメリットの二つ目は先ほども述べたようにメリットにもなり得ます。ただし家庭での実用化となると家中の全ての光源をLi-fi対応にする必要があるので、これだけWi-fiが普及した今、それらに置き換わるほどのポテンシャルがあるかどうかは今のところ未知数です。また3つ目のデメリットである「安定し、且つ高速でオンオフを切り替えられる光源が必要」という部分も、未だ技術的に超えなくてはいけない壁が多く残る現状です。
これからの展望
Wi-fiの問題を解決できるか
ではこれからの光無線通信の未来はどうなっていくのでしょうか?そもそもこのLi-fiという概念が初めて使用されたのは2011年、エディンバラ大学のハラルド・ハース教授という方の発表からです。現在Wi-fiが抱えている大きな問題として電波同士が干渉しあい通信速度が低下してしまうという問題があり、ハース教授はこの問題を解決する一手としてこの技術を発表したのでした。
干渉しあう電波たち
皆さんもスマホなどでWifiを使用していて「何だか今日は速度が遅いなあ…」などと感じた経験はありませんか?特に集合住宅では隣の家のWi-fiが干渉してしまったり、家の中でも電子レンジやテレビのリモコンはWi-fiと周波数帯が近いので干渉してしまいます。Li-fiはこのような問題を解決するのではないかと期待されているのです。
技術は日々進歩する
まだまだ挑戦し甲斐のある分野
さて、いろいろな場所で活躍が期待されている光による無線通信ですが、やはり注目されると同時に多くの壁がある分野でもあるようです。安定した光と高速のON/OFFの切り替えが可能なレーザーダイオードという技術も近年注目されていますが、今はまだ開発コストが高くこれをこうした通信に活用できるようになるにはもう少し時間がかかりそうです。しかし技術が発達し、より条件の揃う環境になれば、電波の干渉という今Wi-fiが抱えている最大のデメリットを払拭する選択肢になるかもしれません!
目まぐるしく変化するIT業界
様々な技術は日々進歩しています。昨日までフィクションの世界だったものがいつの間にか現実になっている、それがITの世界です。弊社でもPCだけでなくHoloLensのキッティングなど最新技術への挑戦を常に行っております。こちらのトピックスではこうした最新技術に関するニュースなどもお届けしておりますので、ご興味のある方は是非、他の記事もご覧ください!ではまた次回の記事でお会いしましょう。
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2022年5月31日
ITマネジメント事業部 具志堅 省吾