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【iPhone14】2022年話題の衛星通信とは?【Starlink】

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【衛星通信とは】

衛星通信とはその名の通り宇宙空間に打ち上げられた衛星を介して行う無線通信です。その歴史はすでに半世紀以上続いており、1960年にはNASAの人工衛星エコー1号が地上からの電波の受信実験を行っています。1964年にはシンコム3号によって東京オリンピックの中継が実施されたり、1965年には初の商用衛星が打ち上げられたりと急速に技術が進歩していきました。そして現在ではテレビ放送や通常の電波が届きにくい環境での通信手段などに用いられています。
しかし現在の衛星通信には大型のアンテナが必要なため、PCやスマートフォンとの直接通信はまだ普及していません。また地上から離れた衛星を介するため通信の遅延が生るという弱点があります。


【2022年の動向】


2022年はiPhone14に衛星通信機能が実装されたことやSpaceX社のStarlinkが日本でサービスを開始したことで衛星通信が話題となりました。

iPhone14では衛星通信による緊急通報が可能となりました。従来の衛星電話は端末に大きなアンテナを搭載する必要がありましたが、iPhone14では緊急通報に用途を限定し端末の形状を変えることなく衛星との直接通信を可能にしています。今はまだ限定的な機能ですが今後の動向に注目が集まります。

Starlinkは従来の衛星通信のネックであった通信遅延の解消を目指しています。
これまでの衛星は高度36,000Kmの高軌道に衛星を打ち上げるのが一般的でした。この方法は衛星1基で広範囲をカバーすることができますが、地上からの距離が離れているため通信に遅延が生じていました。
一方のStarlinkでは高度2,000km以下という低軌道に大量の衛星を打ち上げています。この方法では衛星と地上との距離が近づくことで遅延が少なくなります。低軌道にすることで衛星1基が対応できる範囲が狭まりますが、Starlinkでは衛星の数を増やすことで問題に対処しています。


【衛星通信のこれから】


半世紀以上の歴史のある衛星通信ですが現在も進化を続けています。この記事ではiPhone14やStarlinkを取り上げましたが、他社でもスマートフォンでの衛星通信や低軌道衛星に関する取り組みを行っています。
今後は技術が進歩・普及し衛星通信がより身近なものになるのではないでしょうか。どんな場所・どんなデバイスからでも高速な衛星通信が可能な未来がもうすぐ来るのかもしれません。

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参考
京都大学 宇宙総合学研究ユニット

「スマホと衛星の“直接通信”」 急速に実用化が進む背景とは - ITmedia NEWS

SpaceXが世界中にインターネットを届けるStarlinkとは!? 通信速度や市場規模まで徹底解説 - 宙畑

2022年11月14日
ITマネジメント事業部 田中 恭平

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